師範代師範代

空手の先生ってなんでみんな強面(こわもて)にゃんだろうな… 
これじゃ生徒さん入って来てくれないにゃ。
口下手で人に説明するのもヘタだしにゃ。 そうだ!
対談形式で先生紹介をしていくことにするにゃ。

※極真系では四段取得者は「先生」と呼ぶことになっています。

師範代師範代

申し遅れました。 わたくし代表石垣の飼い猫で、当道場の師範代を務めております、猫の銀壱と申します。
師範代っちゅうのは、まあ、副社長みたいなもんです。早速始めるにゃ。

いじめられっ子が原点

師範代師範代

先生はどうして空手を始めたのにゃ?

石垣先生石垣先生

私が空手というものを初めて意識したのは小学生の時。 実は、こう見えて当時は線が細く体の弱い子でした。
そしていじめられっ子でした。

だけどそんな私を友達のミナト君がいつもかばってくれました。
ミナト君は当時すでに黒帯で、中学ではケンカ負け無し。
子供ながらに私は、本当にミナト君をかっこいいと思いました。

そのうち2人で空手ごっこして遊ぶようになりました。本当に楽しかった。

実際に空手を始めたのは高校の空手部に入ってから。
「ミナト君がいなくても強くなりたい」
「気の弱いヘタレな自分を変えたい」 と、心の底から思うようになりました。

高校で空手を始めるも…

石垣先生石垣先生

志は高かったんだけど…
白状すると…

石垣先生石垣先生

高校で入った空手部はったったの1年間で辞めてしまったんだ。

当時、先輩からの「しごき」が「いじめ」のようにしか思えなかった。

でも空手への情熱は冷めず、懲りずに高校の近くの極真空手道場を見つけ通い始めた。けれども またもや先輩からのしごき? いじめ? にあい、長く続かなかった。

師範代師範代

2回も辞めたにゃ。ヘタレだにゃ〜
で、そのまま空手辞めちゃったの?

10年間の空白

石垣先生石垣先生

はい、やめちゃった。
今度は10年間空手から離れてしまいました。

というのも私はモード学園の出身で…

師範代師範代

モード学園???
ぜんぜん想像つかないにゃ。

石垣先生石垣先生

ははは。こう見えてファッションの勉強してました。
今でも洋服は大好きです。

モード学園時代は製作で忙しく空手をやる時間がなかったんです。

卒業してからは家業を継ぐことになり、やはり忙しくて空手をする時間が取れなかった。

29歳で空手再開

石垣先生石垣先生

ところがどうして、空手への思いが断ち切れなかった私は 29歳になって再び空手道場の扉を叩いてしまいました。(笑)

当時私の会社は名古屋にあったのですが、その道場は毎週の出張先の東京にある極真会館でした。

そんなわけで出張先で毎週2日間練習に励むことになりました。
空手が楽しくって仕方がなかったです。

ヘタレでも世界チャンピオン

師範代師範代

ところで世界チャンピオンになったのはいつだにゃ?

石垣先生石垣先生

とにかく楽しく空手ができることで大満足で、大会はず〜っと拒んできたんだけど、道場の先生にうまいこと言われて出るハメになった。(笑)
それが40歳のころ

師範代師範代

ずいぶん遅咲きだにゃ。

石垣先生石垣先生

試合に出始めたら、これまでの弱かった自分からはずいぶん成長出来ていて。トントンと試合を勝ち進める自分がいたんだ。これには自分自身がいちばん驚いたかもしれない。

そしてついに
2002年 極真会館主催 第4回全日本壮年空手道選手権 軽量級の部 優勝
2004年 極真会館主催 第6回全日本壮年空手道選手権 軽量級の部 優勝
2005年 極真会館主催 第2回国際壮年空手道選手権 中量級の部 優勝

石垣先生石垣先生

とは言え、日本一世界一になるには壮絶な戦いだった。

社会人だったから仕事をしながら名古屋から東京の道場に通い、疲れ果てていました。
軽量級のための減量7kgも辛かった。 世界大会の直前にはストレスとプレッシャーから肺炎を患いました。

まさに満身創痍の状態でした。ヘロヘロのヨレヨレ(笑)
世界チャンピオンになったところで、第一線の選手としては引退することを決めました。

空手で得たことは?

師範代師範代

最後にいいこと言って締めくくるにゃ。

石垣先生石垣先生

オ、オッス!

石垣先生石垣先生

私自身もヘタレなのであまり立派なことは言えないけれど、一つだけ言えることは「諦めないこと」。

私の場合は空手が好き過ぎてやめられなかったとも言えるんだけど。(笑)

諦めないで続けてきたことは、必ず身になっている。
努力は裏切らないということです。

そして「自分に自信が持てる」という大きな財産になります。
どんな逆境が来てもへこたれない自信が身につきます。

私自身のこのような経験を生かして、何か一つでも道場の生徒さんの成長に繋がるようにお手伝いできたら光栄です。

師範代 猫の銀壱(ぎんいち)